3月30日、31日に奈良県で開催された「オープンアトリエ 春の目ざめ―影あそびパフォーマンスワークショップ」。2日目のワークショップ&ミニ発表会の様子について、プロジェクトスタッフの玄番佐恵子さんにレポートを作成いただきました!玄番さんの素敵なイラストともに、影絵についても詳しく説明してもらっています。ぜひご覧ください。
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2日目:2024年3月31日(土) 14:00〜19:30
二手に分かれたチームで、それぞれ「雪解け」「芽吹き」「冬眠から目覚めた動物たち」など、たくさんのキーワードから「春の目ざめ」を想い起こすお話ができていました。
二日目は影絵とガムラン音楽と合わせて、パフォーマンスに展開していきます。
さて最後にどんな影絵パフォーマンスが出来上がっていくでしょうか。
影あそびで面白いのは、光を使って簡単に非日常の空間を創り出せるところ。
参加者のみなさんのアイデアがとても面白かったのでご紹介します。
例えばこちらの幻想的な模様、卵のパックを照らしています!
舞い落ちる雪をティッシュで表したり、バットに入った水で映像のような表情を見せたり、光から生み出される影は、さまざまな表情を見せます。
影絵はスクリーンや光源との距離で大きさが変わり、効果の幅を広げてくれます。
なかでも可愛かったのが、春らしさあふれる、「冬眠から起きたヘビやカエルが春の宴を楽しむ」というシーン。
登場する動物たちも工夫が凝らされています。カエルの人形は本物のようによく跳ねるので驚いたのですが、よく動く猫のおもちゃを使っていると聞いて二度驚きました。
ヘビは持ち手を動かすといきいきと動き出して、本当に生きているよう。
春の宴に出てくる酒器も、不思議な立体感ですが…こちらはやかんとセロファンを組み合わせたものでした。
こうして身近なものを使って、驚くような影の表現がたくさん創り出されました!
少しずつ影絵と音と、一つずつの動作をつなげていき、パフォーマンスが出来上がっていきます。
日も暮れたら、いよいよパフォーマンスのミニ発表の時間に。
予想以上のお客さんが集まってくださり、真っ暗な中、影絵にガムラン音楽の伴奏がつくと、とても神秘的な空気に包まれました。
最後は草木も動物も、太鼓のリズムでいよいよ春の大団円を迎えて盛り上がりました。
障がいのある人も、ない人も、影と光、音楽をたっぷり堪能した春の二日間でした!
(写真、イラスト、文/玄番佐恵子)