障害とアートの相談室には日々、作家やサポーターのみなさんから色々な相談が寄せられます。今回のオンライントークでは、みなさんが活動の中で出会う悩み事や、行き詰まりがちな事柄のうち、特に話題に上がる、発信/アーカイブ/サポート/知財の4つのキーワードに焦点を当て、多様なゲストにお話をお聞ききしたいと思います。参加者のみなさんからのご質問やご相談を一緒に考える時間もありますので、いま活動に悩んでいる方も、何か新しいヒントが欲しい方も、ぜひお気軽にご参加ください。
日時:2024年2月28日(水)18:00~19:30
ゲスト:art space co-jin(京都)
京都府が運営するart space co-jin(アートスペースコージン)では、様々な展示を通じて障害のある人のアート作品を継続して発信しています。絵画や立体作品だけではなく、その人が続けている行為やこだわりも表現としてとらえ、またその人の歴史や背景も含めて伝えるco-jinの展示からは、作品だけでなく作家そのものの魅力も伝わってくるようです。このトークでは表現の見出し方から、それをどのようにリサーチして展示を考えていくのか、普段は聞けない裏側のお話をうかがいたいと思います。
日時:2024年2月29日(木)18:00~19:30
ゲスト:吉永朋希(たんぽぽの家アートセンターHANA/奈良)
アート活動を続けていくと誰もが突き当たるのが作品の保管の問題です。特に自宅や福祉施設で制作を続けている作家のなかには、作品の置き場所がなくなり困ってしまう方もいるのではないでしょうか。60名近くの作家が所属するアートセンターHANAでは、日々生み出されるたくさんの作品を、それぞれにあった形で保管し記録しています。このトークでは、そんな現場の実践のなかで積み上げられたノウハウをアートディレクターの吉永さんに語ってもらいます。
日時:2024年3月6日(水)18:00~19:30
ゲスト:岡崎潤、前田美直子(アーピカル☆/大阪)
障害のある人のアート活動を支援したり、アートワークショップを行なう際、意外に悩んでしまうのがサポートの方法です。障害のある人の美術教室アーピカル☆では、描き方の指導をするわけではなく、かといって放任するわけでもない”ちょうどいい距離感”でメンバーの創作を支え、伸び伸びとした表現が生まれる環境を作り上げています。このトークでは岡崎さん、前田さんのお二人から、メンバーとの接し方や、その後ろにあるそもそもの心構えについてうかがいます。
日時:2024年3月7日(木)18:00~19:30
ゲスト:後安美紀(一般財団法人たんぽぽの家)
近年特に話題にあがる著作権の問題。「パクリ」や「トレース」といったワードでSNSが炎上することも多く、作家にとっては不安だったり、委縮してしまう事柄だと思われてしまうかもしれません。しかし、著作権を丁寧にひも解いてみると、そこには制限だけでなくさまざまな可能性があることが見えてきます。このトークでは著作権の基礎知識を学ぶとともに、みなさんから寄せられた著作権にまつわるお悩みにもお答えし、不安や心配を解きほぐしたいと思います。
オンライン会議ツールZoomを使用して実施します。
*接続や参加等に不安のある方は事務局までお問い合わせください。
*オンラインでのライブ開催のみとなります。アーカイブ動画の公開はございません。
各回30名(先着順)
無料
①下記のお申込みフォームからお申し込みください。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSefOQe3B4DMRvQuKbBNSrJwdh3u9MmMT5nLqGtlW-ZkBMH4cw/viewform
②もしくは、末尾の連絡先に下記の内容をお知らせください
・お名前
・ご所属
・メールアドレス
・参加を希望されるトークの日程
・ゲストに聞いてみたい質問や、いま悩んでいること(あれば)
*お申し込み受け付け後、視聴用URLをメールでお知らせいたします。
各回の前日18時まで。
一般財団法人たんぽぽの家(担当:大井)
〒630-8044 奈良県奈良市六条西 3-25-4
メール:artsoudan@popo.or.jp
電話:0742-43-7055
ファックス:0742-49-5501
2016年に京都御所と鴨川の間、荒神口で始まったart space co-jinも、今年で8年目になりました。障害のある人の作品や表現に出会える場として、きょうと障害者文化芸術推進機構(事務局 京都府障害者支援課)が運営しているart space co-jinは、絵画、写真、陶芸、インスタレーションなど様々な作品を展示するギャラリーとして運営してきました。ギャラリー展示だけではなく、年に一度開催している共生の芸術祭では、外部の会場で展覧会を開催しています。
https://co-jin.jp/
たんぽぽの家アートセンターHANAアートディレクター
1987年 佐賀県生まれ
2010年 京都精華大学芸術学部洋画コース卒業
在学中にたんぽぽの家と出会い、芸術や福祉の枠組みにとらわれない取り組みの多様さに惹かれ就職。現在、障害のあるメンバーの創作活動のサポートや展覧会・プロジェクトの企画を中心に、施設全体のアートディレクションを行う。また、副施設長も兼務し施設運営や人材育成なども行う。
https://tanpoponoye.org/
アーピカル☆は、2007年より有志が集まって開催しているとても小さなアトリエ活動。一人ひとりに丁寧に寄り添い、それぞれが心から楽しみ輝く瞬間を大切にしながら、月に1回2時間のペースで主に知的な障害のあるメンバーが絵画を中心とした制作活動を行なっています。メンバーは開催日を心待ちにし、その活動は生き甲斐となって魅力ある作品を生み出しています。2016年 エイブル・アート・アワード「小さなアトリエ支援の部」受賞。2019年 大阪府立江之子島文化芸術創造センターenocoにてアーピカル☆「いま未来に向かって」開催。2023年 たんぽぽの家アートセンターHANAギャラリーにてアーピカル☆「☆展」開催。かんでんコラボ・アート他、公募展入選多数。https://www.instagram.com/arpikal.star/
生態心理学の知見から、演劇、ダンス、絵画の制作プロセスを観察し、制作者や鑑賞者の行為や知覚を研究してきた。科学技術振興機構(JST)「デジタルメディア作品の製作を支援する基盤技術」領域のさきがけ研究員等を経て、2017 年より一般財団法人たんぽぽの家スタッフ。知的財産権を活用しながら障害のある人のアート活動を支えたり、誰もが知財活用できる土壌づくりを目指す「知財学習推進プロジェクト」等に従事。法と心理学の関わりや、アート、ケア、テクノロジーのこれからに関心を寄せる。(photo: Natsumi Kinugasa)
https://chizai.goodjobcenter.com/
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本事業は令和5年度障害者芸術文化活動普及支援事業(厚労省)の一環として実施します。