開催第20年目を迎える今年は福祉施設関係者をはじめ、アートを中心とした各分野で活躍する専門家をゲストに迎え〈しごと・学び・コミュニケーション〉という3つのテーマに沿って、トークイベントを開催します。
日程:2/24, 3/2, 3/9, 3/16, 3/23, 3/29
時間:18:30~20:00
開催:オンライン [YouTube配信]
参加費:各回500円 要申込*
ゲストスピーカー:原田啓之(PICFA)、武田和恵(やまがたアートサポートセンターら・ら・ら)、滝沢達史(ホハル代表/アーティスト)、佐竹真紀子(美術作家/一般社団法人NOOK)伊藤光栄(エイブル・アート・ジャパン東北事務局)、西翼(運動会協会理事、山口情報芸術センター[YCAM] キュレーター)、菅原直樹(OibokkeShi)ほか
※ 本事業は「令和3年度障害者芸術文化活動普及支援事業」(厚生労働省)の一環として実施します。各回のオンライン配信に関して、赤い羽根共同募金の助成により実施します。
チラシはこちら→ チラシ
下記のSTORESから必要事項を記入して参加費(各回500円)をお支払いください。ご入金を確認次第ご視聴に必要なURLをご案内いたします。
https://tanpoponoye.stores.jp/
※facebookイベントページへのリアクションでは参加申込みとはなりません。
当たり前だと思っていた日常のあらゆる場面を、見直す機会が増えました。福祉の現場は、人と人が相対して仕事や表現がうまれ、育まれる場所でもありますが、物理的にも精神的にも、人や環境との距離感が大きく変わってきています。
個人が社会とつながるきっかけは、他者との交流のなかにあります。人と出会って何かを共有したり、誰かに認められたり。これまでとは違う距離感に戸惑いながらも、社会とつながる道筋や実感は、アートによってより鮮明になるのではないでしょうか。このセミナーでは今あらためて、アートを通して個人が社会とつながることを考えるために、「しごと、学び、コミュニケーション」をトピックに、話し合います。
2月24日(木)18:30~20:00
「福祉だからこそできること」
ゲスト:原田啓之(PICFA)
企業や行政、大学など他分野と共同したプロジェクトを展開するPICFA。壁画の制作や宿泊施設への作品設置など、華やかにも見える活動の根底にあるのは、その場にいる人を軸に置くこと、そして福祉だからこそできることを大切にすることです。障害のある人と共に、どのようにプロジェクトを進め、さまざまな分野の人とつながりをつくることができているのか、原田さんに疑問をぶつけましょう。
聞き手:岡部太郎(一般財団法人たんぽぽの家)
3月09日(水)18:30~20:00
「つなぐ人を育てる」
ゲスト:武田和恵(やまがたアートサポートセンターら・ら・ら)
福祉施設がデザイナーやアーティストと共働する事例が増えています。他分野の人とつながることで、今までになかった仕事がうまれることがあります。そのときに必要なのは、異なる分野の人たちをつなぐコーディネーターの存在。「つなぐ」人であるコーディネーターはどういったことが求められるのでしょうか。東北で、福祉とアートをつなげてきた武田さんにお聞きします。
聞き手:坂野健一郎(NASC)
3月02日(水)18:30~20:00
「あそびとまなびを両立させる」
ゲスト:滝沢達史(ホハル代表/アーティスト)
障害のある人もない人も、大人も子どもも、ただ一緒にいられるような社会をつくることをめざす放課後等デイサービス「ホハル」。通ってくる子どもや、はたらくスタッフそれぞれが自分の意思をもって進むことを大切にしています。あそびとまなびを両立させる活動を実現させるには、どのような工夫や仕組みがあるのか、お聞きします。
聞き手:内山尚子(たんぽぽ相談支援センター)
3月16日(水) 18:30~20:00
「誰もが学び続けられる環境をつくる」
ゲスト:佐竹真紀子(SOUP[障害者芸術活動支援センター@宮城]、NOOK)・伊藤光栄(エイブル・アート・ジャパン東北事務局)
障害のある人が学校を卒業したあとも学び続けることのできる環境づくりが注目されています。誰もが孤立せずに社会のなかで、自身の興味を知ったり学びを深めていったり、そうしたことを話せる仲間を必要としているのではないでしょうか。多様な学びができるワークショップや勉強会を企画運営しているSOUPの事例をお聞きし、生涯学習と表現活動、文化芸術の関係について話し合います。
聞き手:森下静香(Good Job! センター香芝)
3月23日(水)18:30~20:00
「自分たちの手でつくる 未来の運動会」
ゲスト:西翼(運動会協会理事、山口情報芸術センター[YCAM] キュレーター)
人が密集したり接触してはいけない、大きな声を出してはいけない……、いわゆる運動会を行うには今の社会状況は完全な逆風です。自分たちの手に入るものから運動会種目をみんなでつくってきた「未来の運動会」ではそんな状況も前提に組み込みながら、オンライン版の「未来の運動会」を開催しました。人が集うことや、ひとつの出来事を共有すること、そうした時の身体感覚やコミュニケーションのあり方は、どのように変化したのでしょうか。たんぽぽの家でのIoTやFABを活用した活動事例の紹介を交えながら、与えられた条件の中で創造性を発揮する取り組みから考えていきます。
聞き手:小林大祐(Good Job! センター香芝)
3月29日(火)18:30~20:00
「老いや障害を捉えなおして共に楽しむ関係をつくる」
ゲスト:菅原直樹(OibokkeShi)
認知症の人の見ている世界を演劇体験として観客と共有するoibokkeshi。老いにともなう一見ネガティブに思えることも、視点をかえれば見え方が変わってくるのではないでしょうか。ここでは、たんぽぽの家での障害のある人との演劇創作についての報告も交えながら、演劇を通した関わりから、そうしたことをひろく発信・発表していくときに心がけることなどもお聞きします。
聞き手:佐藤拓道(たんぽぽの家アートセンターHANA)
原田啓之(PICFA)
2017年7月に医療法人清明会の鹿毛医院内に創作活動を行うことを仕事にする施設、「PICFA」を立ち上げる。2017年11月には、高齢者のリハビリ事業の一環をPICFAの事業として「TRAFA」を立ち上げ、福祉と医療とアートを軸に、コミュニケーションの創造に取り組んでいる。
武田和恵(やまがたアートサポートセンターら・ら・ら)
1977年山形県山形市生まれ。天童市在住。1999年、東北芸術工科大学デザイン工学部情報デザイン学科卒業。学生の頃、奈良県のたんぽぽの家にボランティアに行き、障害のある人のアートに触れ、「障害のある人に関わりたい!」という一心で山形市の福祉施設で働き始める。2012年から、一般財団法人たんぽぽの家、NPO法人エイブル・アート・ジャパンの東日本復興支援プロジェクト東北事務局として障害のある人の仕事づくり、芸術活動支援事業に携わる。その時に中間支援やコーディネートの重要性を実感。2018年から、やまがたアートサポートセンターら・ら・らコーディネーターとして従事。
坂野健一郎(新潟アール・ブリュット・サポート・センターNASCセンター長)
新潟県佐渡市出身新卒で(福)新潟県社会福祉協議会に入職。主に、ボランティア活動の推進や市町村社協との協働事業、生活困窮者自立支援事業などを担当する。2017年1月に(福)みんなでいきるに入職し現職。びっくりするぐらい不器用なので展示業務はできません。
滝沢達史(放課後等デイサービス ホハル代表)
山に登る、子どもと遊ぶ、快適を求む美術家。
佐竹真紀子(SOUP(障害者芸術活動支援センター@宮城)、NOOK)
美術作家。1991年宮城県出身、在住。武蔵野美術大学大学院修了。2018年よりエイブル・アート・ジャパンのSOUPの事業に参加、「アトリエつくるて」のファシリテーターや「スウプノアカデミア」のコーディネーターとして関わる。一般社団法人NOOKとしても活動中。
伊藤光栄(エイブル・アート・ジャパン東北事務局)
宮城県塩竈市出身。東北福祉大学卒業。2021年よりNPO法人エイブル・アート・ジャパンで働き始め、生涯学習事業「スウプノアカデミア」の運営を担当している。
西 翼(運動会協会 理事、山口情報芸術センター[YCAM] キュレーター)
2017年まで約5年、山口情報芸術センター[YCAM]でキュレーターとして在籍したのちにフリーランスとなる。2015年「YCAMスポーツハッカソン」、「未来の山口の運動会」の立ち上げをおこない、フリーランスとなった後も毎年企画運営に携わる。2017年から一般社団法人運動会協会理事。大阪、東京、京都、福岡など各地で「未来の運動会」を実施。2021年4月にYCAMに復職。
菅原直樹(OibokkeShi)
俳優、介護福祉士。「老いと演劇」OiBokkeShi主宰。平田オリザが主宰する青年団に俳優として所属。2010年より特別養護老人ホームの介護職員として勤務。2012年、東日本大震災を機に岡山県に移住。2014年「老いと演劇」OiBokkeShiを岡山県和気町にて設立し、演劇活動を再開。並行して、認知症ケアに演劇的手法を活用した「老いと演劇のワークショップ」を全国各地で展開。
主催・お問い合わせ先
一般財団法人たんぽぽの家
〒630-8044奈良市六条西3-25-4
Tel:0742-43-7055
Fax: 0742-49-5501
E-mail: artsoudan@popo.or.jp