12月18日に、「みんなでつくる展覧会」の第1回をたんぽぽの家アートセンターHANAで開催しました。
このプログラムは、奈良県内の福祉施設の職員のみなさんと一緒に、展覧会をつくうるうえでの重要なポイント、展示の工夫やコツを学びながら、実際に2月〜3月に展覧会を開催するという、実践型の研修です。
研修というと堅苦しく聞こえますが、決してそんなことはありません!
私たちは福祉施設の方と接すると、本当によく「展覧会を開きたいけどどうしていいか分からない」「どこで開いたらいいの?」といった声をききます。
アート活動をしている福祉施設であれば、公募展に応募するという経験があるかもしれませんが、以外と展覧会を開くという経験をしている方は多くはないようです。
実際にみんなで、あーだこーだいいながら、作品について考え、展覧会を開くための地道なプロセスも体験しながら、とにかく一度「展覧会をひらく」という経験をしてみるのがこのプログラムの目的です。
今回は、このプログラムに奈良県内から約10人の福祉施設職員のみなさんが集まってくれました。
はじめに、美術家でありNPO法人アーツプロジェクト理事長でもある森口ゆたかさんから、ご自身の作品をもとに「生活のなかから生まれてくるアート」「生きづらさや困難も普遍的な表現になったときに、コインの裏から表にひっくり返すように、ほかの人にとっての生きる支えになることもある」などのお話をいただきました。
その後、たんぽぽの家スタッフの藤井より、絵だけではなく、さまざまな表現やプロセスの展覧会の事例を紹介いたしました。
参加者からも、何とは言えないけれども繊細で魅力を感じるモノをつくり出される方のお話や、つくり出される紹介したいものはあるけれども、それをご本人が作品として展示する事を拒まれるというケースがよくあるなどの話が出され、これからの課題がみえてきたところで今回は時間となりました。
次回、1月9日(金)は、テーマを決めるために何か展示につながる写真や、モノを持参してくるという宿題付きとなりました。
このプログラムは、2月の展覧会に向け、講座/企画会議を重ねていきます。
展覧会は下記のとおり開催いたします。みなさまご期待ください!
【展覧会】以下2か所で開催します。
・2015年2月16日(月)〜22日(日)/アートスペース上三条(奈良市)
・2015年2月26日(木)〜3月1日(日)/かしはら万葉ホール
http://popo.or.jp/info/2014/12/post-164.html
(レポート:「みんなでつくる展覧会」スタッフ田中清佳)